古都トレドでたまたま通りかかったお店前にかかっていた看板。
「地下に10世紀の井戸があります」。その名も【El pozo de los deseos】
「祈りの井戸」とか「願いが叶う井戸」ってとこでしょうか。
なんて偶然。今日はトレドでもう一つの井戸を見たかったのが無計画で来たためクロ-ズしていたのです!!
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いつも歩かない道を歩くのは発見が多い。
早速店員さんに声をかけると、お店の物を何でも一つ買うと地下に降りれるとの事。井戸のためならということで物色。ま、ボールペン程度で良いか、なんて思っていたら、娘が「ママ、このネックレス欲しい」
見ると【ダマスキナ-ト】。さすがうちの娘さん。こういう時はしっかりしてるな…。
ダマスキナ-トはトレドの伝統工芸品
シリアのダマスカスからシルクロードを経てこの地に運ばれトレドで栄える。日本では象嵌細工(ぞうがんざいく)という。トレドの物は、銀や鉄の板に髪の毛程の細さの金糸(きんし)をハンマーで打ち付け模様を付けていく。現在職人さんが殆ど残っておらず、多くの物は工場で生産されている。もちろん職人さん手作りのお店もあります。こんな感じ↓↓
娘が手にしていたのは完全に機械物。お値段もお手頃だしさっさとお買い上げ。
さて、目的は地下の井戸。店員さんが降りる前に
「透明度が抜群で今でも飲める大切な水だからお金投げ込まないでね」と一言。
ワクワクしながら降りました。
※右写真 バーのように作ってありましたが、デコレーションです。
驚きの透明度。
風がないため、水面が全く動かない。本当に水?まるでエメラルドグリーンのゼリ-?
確かに、何も言われなかったら何か投げ込んで本当に水か確かめていたかも。それくらい静かな水面と信じられない色。
その後、女性店主が10世紀イスラム時代に造られた井戸だと説明してくれました。
なる程、納得。彼らが造った井戸が実はこのトレドに沢山残されている。
それもそのはず、8世紀にイベリア半島に入って来たイスラム教徒は1492年この国が宗教統一されるまでの間約800年間この地に住んでいたのだから。詳しくはこちらで↓
イスラム教徒は礼拝の前に体を清める儀式をするため、至るところに泉を造りました。今でもモスクの中には体を清める場所があります。トレドにも沢山のモスクがあったたため、今でもその跡が残ってるってわけですね。
本来見たかった井戸(Pozo del Salvador)もモスク後から出てきた物。でも、実はそちらは水がもう一滴も残っていないんです。見学にはトレド専門ガイド同行なしには入ることができません。
お土産一つ買って、10世紀の井戸まで見れるなんて本当にトレドって凄い所ですよね。
来る機会があれば、是非寄って見て下さい。
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